2009年01月20日
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標高データで見る甲州街道が滝坂道の経路を辿らない必然性?

Written By: 川俣 晶連絡先

 桜上水Confidentialさんの高井戸宿の話題に煽られて、さっそくカシミール3Dで遊ぶわけですが。

 以下はカシミール3D+ウォッちず25000+日本高密メッシュです。赤線で甲州街道の経路を補っています。

標高データで見る甲州街道

 やや右よりの赤いマークが新宿。東は半蔵門あたり。西は芦花公園あたりです。

 これを見ると、見事に江戸城に向かって最も長く続く台地(淀橋台/淀橋台地?)の上を選択的に選び取って甲州街道が成立していることが分かります。そして、標高の低い場所に降りてしまう滝坂道の経路が使用できないことが良く分かります。

 というわけで、めでたしめでたしで終わりかと思いきや。

 実はもっと西の方を見てびっくり。

 以下はカシミール3D+ウォッちず25000+日本高密メッシュです。赤線で甲州街道の経路を補っています。

標高データで見る甲州街道・調布付近

 東は下高井戸西端、西は府中あたりまでです。

 これを見ると、調布付近で道は低い土地に降りてしまっています。しかしそのまま多摩川を渡るのかと思いきや、そうではなく府中付近でまた高い土地に上がっていきます。

 このあたりの状況は、もっと勉強しないと分からないのかも。

感想 §

 それにしても、やはり図示する(visualization)というのは強力なツールだと実感。パッと見て様々な情報が目に入ってきます。

2009/01/21追記 §

 うっかり見落としていましたが、調布の手前で甲州街道が急に低地に降りる段差の場所は、滝坂の場所そのものです。あるいは、京王線が仙川の切り通しから抜けてつつじヶ丘駅に向かう場所とも言えます。京王線が改良工事で勾配を改善した場所そのものとも言えます。

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